こんにちは🙂
皆さま、先日の台風🌀は、無事に過ごされましたでしょうか?大雨と洪水が酷かった様です。被害に遭われた方には、一日でも早く元の生活に戻れます様、お祈り致します。
目次
前回の話の内容
前回、日本の歴史を知るには、万葉集などの文学を正しく読み解く事で、当時の時代背景が分かるという話をしました。弥生時代には、かなりの数の渡来人がやって来たようで、縄文時代に26万人いた人口が、一時8万人程に減ったのも、食料不足以上に深刻な渡来人との戦いがあったからだろうと推測してもよいかと思います。
だから、弥生人の90%が渡来系と言われているのでは無いでしょうか。現地人よりも多くの渡来人がやって来たら、各地区で争いが起こるのは当たり前。しかも、当時は大陸からの武器や技術が日本より優れていたと思われるので、太刀打ち出来ないですよね。それまでは統一の政府もなくて、個々に集落があったに過ぎないでしょうから・・・。
で、この多くの渡来人が来たという考え方に異論のある団体がいます。もちろんどんな説を言っても反論する団体はいますけど・・・。その中でも特に目立つ団体がいます。
正しい歴史を無視する「つくる会」とは
前回の記事でもちょこっと登場した「新しい歴史教科書をつくる会」通称「つくる会」です。出版は、「育鵬社(いくほうしゃ)」という事になっていますが、この教科書の作成元は「つくる会」です。
「つくる会」は、日本会議が支援しているといわれていますが、日本会議が作る教科書部門と言っていいと思います。なので、教科書の所々に右翼思想が強調された教科書となっています。右翼思想の一番の問題点は、復古主義(ふっこしゅぎ)にあるのでは無いでしょうか⁉️
復古主義とは、情勢や体制などが現在よりも過去の方が優れていると考え、その当時の状況に戻すことにより社会がより良くなる(と信じている)事から復古させようという主義。
で、問題があると思われる中学校の社会の教科書の中身ですが、違和感を感じる表現がところどころに配置されています。細かいところを指摘すると、
【育鵬社「中学社会 新しいみんなの公民」2016年】
左ページの「大日本帝国憲法」という文字には、ルビを振っていて、下の字より1.5倍くらい大きいですが、「日本国憲法」の文字にはルビを振っていません。
さらに本文では、大日本帝国憲法について、「この憲法は、アジアで初めての本格的な近代憲法として内外ともに高く評価されました」と、称賛する文章となっているそうです。日本会議の思想は、天皇を頂点とした明治時代の君主制に戻らせたいと願う思想です。そうなる事で、支配する者(支配層)と支配される者(奴隷層)を明確に分ける事が出来ます。
すでに、この日本においても非正規労働者である派遣労働者が増え、正規労働者であっても賃金は右肩下がりになっています。生活に余裕のない人が増える一方で、景気がいいという経営者達がいるのはどういう事でしょうか⁉️イルミナティの行動計画もこれと同じです。
で、大まかな内容についてですが、日本史全体において、日本は朝鮮や中国の影響を多大に受け文化文明を発展させていった訳ですが、その事実を認めず、日本のどの時代においても、日本独自で発展してきた様に解釈する考えを推し進めています。彼らの愛国心とは、その様な解釈をして歴史の本に反映させる事でしょうか⁉️
で、この「つくる会」の教科書の問題点を詳しくとりあげている記事がありましたので、詳細が知りたい方は、下記↓の記事を読まれたらいいかと思います。
彼らの作成する歴史教科書は、多くの朝鮮人がやって来た事実も、朝鮮や外国の寄与についてもほとんど教科書で述べられていません。「つくる会」は、日本文化の形成に外国文化の影響が大きかったことを直視せず教科書にもその事を載せないし、侵略戦争を美化・侵略の事実を矮小化していると批判までされています。
なのに、その様な教科書を、2015年に、主要自治体の教育委員会が相次いで中学校教科書として採択したそうです。
当時、育鵬社の教科書を採択した大田区教育委員会で委員長を務めた、弁護士の櫻井光政先生がインタビューに答えています。
採択相次ぐ!「育鵬社教科書」本当の問題点 | 学校・受験 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
育鵬社(いくほうしゃ)版の教科書は「新しい歴史教科書をつくる会」の元関係者が関わっている、という点が問題とされている。何が問題なのか。
(中略)
歴史教科書を選ぶ際に私が大事だと思うことがいくつかあります。まず、何が歴史を動かしたのかを客観的に観察していること。特に、誤りがなぜ起きたのかきちんと分析することが大事です。教科書は楽しい娯楽本ではありませんので、客観的な事実をきちんと述べていて、最新の研究の成果が表れていることも重要だと思っています。こうした観点から、私は育鵬社ではなく帝国書院の教科書を推したのです。
と、櫻井氏が教科書は娯楽本じゃない、最新の研究成果を載せた本である事が大事だと言ったにも関わらず、大田区の教育委員会では育鵬社の本を採択しました。
どちらにせよ、本当の歴史を国民は知りたいし、知るべきですよね。でないと、学校で歴史を教わる意味も無くなりますよね。
「つくる会」賛同者の顔ぶれ
で、出版を育鵬社に依頼している"新しい歴史教科書をつくる会"にはどんな人達が集まっているのか調べてみました。
つくる会のホームページで、2019年5月12日に「平成30年度定時社員総会」が開催された記事が載っています。そこに、その時の祝電祝辞を送った人物も載せられているので参考として引用します。
<祝電>義家弘介衆議院議員、稲田朋美衆議院議員、山谷えり子参議院議員
<祝辞等>菅家一比古(一般社団法人美し国代表)、利光國夫(小田急電鉄株式会社元顧問)、西村眞悟(元衆議院議員)、茂木七左衛門(独立行政法人日本芸術文化振興会理事長)、宮脇淳子(東洋史家)、倉山満(憲政史家)、海上知明(日本経済大学教授)、鈴木信行(葛飾区議会議員)、堀内明日香(元タカラジェンヌ)、金子宗徳(明治の日推進協議会企画委員)、新良薫(山田宏公設第1秘書)、田沼隆志(元衆議院議員)、伊藤隆広(元山田宏秘書)、土屋敬之(元都議会議員)、濱田浩一郎(歴史学者)、服部剛(公立中学教諭)、松浦明博(帝京科学大学特命教授)、家村和幸(日本兵法研究会会長)、茂木弘道(史実を世界に発信する会会長代行) <敬称略>
義家弘介衆議院議員については、ヤンキー先生で知られていましたが、加計学園問題発覚時、文部科学副大臣をやっていたそうで、その内部告発者に対し、あろうことか国家公務員法(守秘義務違反)での告発を考えていると発言したそうです。内部告発者には、守秘義務違反は問われない事になっているにも関わらずです。
「ヤンキー先生」とは一体なんだったのか? 疑わしき「熱血」の正体(後藤 和智) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)
稲田朋美衆議院議員については、防衛大臣時代の不祥事とその他の問題発言をしています。
山谷えり子参議院議員については、内閣府特命担当大臣(拉致問題担当)とかもやっていたようです。
で、支持者や支持団体ですが、
つくる会の地方支部のほか、地元財界や旧軍関係者による採択支援運動が行われている。平沼赳夫や萩生田光一(はぎうだ こういち )といった会の主張と同じくする保守政治家から強く支持されているほか、日本会議も支援している。
と書かれています。
日本会議と現在の文部科学大臣・萩生田光一氏が支援しています。しかも、彼は日本会議のメンバーでもあります。
文部科学大臣になった疑惑のデパート・萩生田光一氏とは・・・
ところで、萩生田光一(はぎうだ こういち )氏は、今年9月11日の内閣改造で文部科学大臣に就任しました。
安倍総理とは、かなり親しい仲のようですし、加計学園の加計孝太郎氏とも仲がいいようです。
萩生田大臣は、加計学園問題のキーパーソンだと言われているらしいです。
東京新聞・望月衣塑子が語る、文部科学相に就任した「萩生田光一氏と加計学園疑惑」 (2019年9月14日) - エキサイトニュース
さらに、この大臣、かなりの右翼で「つくる会」の歴史教科書作成にも積極的に関わってきた人物の様です。
安倍が文科相に抜擢した萩生田光一こそ問題だらけのタマネギ男だ! 加計問題で圧力、教育勅語礼賛、テレビ局に圧力文書…|LITERA/リテラ
〈やっぱり萩生田文部科学大臣か。ひどいことになるだろう。彼の議員会館の事務職には、教育勅語の大きな掛軸が掛けてあった。〉(原文ママ)
教育勅語の掛け軸をかけていた──。このエピソードからもわかるとおり、萩生田氏は安倍首相が血道を上げる戦前回帰と“偏向”教科書批判に同調し、一体となって教科書制度の改悪を進めてきた歴史修正主義者なのだ。
このような本を作る方の関係者の立場でありながら、教科書を採択する立場にもなったと言う事です。
(教科書の採択とは、学校で使用する教科書を決定すること)
しかも、安倍総理はその事を知った上で彼を起用しています。これって、皆さんどう思います?
株の世界で例えると、インサイダー取引(内部者取引(ないぶしゃとりひき))になる恐れがMaxだと思いません?禁じ手(反則)ですよ🤔
では、本日はこの辺で☺️